乾物(中国料理)|美食探偵団 by ぐるラビ

乾物(1)

クラゲハイジョ- (haizhe) 燕窩イェンウォ
一般に乾燥して塩ずけさせた物が多い。最近では生も出回っている。【水発】湯にサ-とくぐらして水でもどす 海つばめの巣
インド、マレー群島一帯に分布するアナツバメが海草を唾液で固めて作った巣。採集が困難で、数が少ないことから高価で珍味とされている。白く透明で毛の混ざっていないものが上等品。つばめの巣自体に味はないので、上等のスープやシロップの浮き実に使う。
* 一晩水につけておき、ゴミや羽毛を取り除く。* 海つばめの巣をバットなどに入れて水に浸し、5分ほど蒸す。* 水につけ毎日水を換えて冷蔵庫で保存で約一週間もつが、時間が経つと臭みが出るのでできるだけ早く使い切ること。熱湯につけてしまうと膨張率が悪くなるので注意する。
穴燕の巣を指します。穴燕は、中国南部から東南アジアのごく限られた地域に生息する海鳥で、発情期に発達した唾液腺から分泌される唾液を固めて巣を作ります。巣の材料は、海辺に打ち上げられた海藻など。燕はこれらをしっかりとかみ砕き、だ液とよく混ぜ合わせて粘性の材料に変え、長い長い時間をかけて少しずつ巣を作ります。燕がひとつの巣を作るのに、1ヵ月近くかかるといいます。天然の巣は海に面した断崖絶壁の岩場に作られる為その巣の採集はまさに命がけ。燕の巣が最高級珍味といわれる所以です。
猿頭ユエントウ (yuantou) 猿脳儿ユエンナオズ (yuannaozi)
ヤマブシタケ・猿の頭に似ていることから名がついた 猿の脳髄
牡蠣ム−リ− (muli) 蝦子シアズ (xiazi)
乾燥のカキ エビの卵の乾燥物 炒飯に入れたり、卵とからめたり
蝦米シャミー (xiami) 蝦?ハーコー
むき干しえび  ス−プでもどして汁も料理に利用する。
蝦米は、エビを薄い塩水で茹でて乾燥させたもの。エビの種類により様々な大きさがありますが、蝦米といえば子エビを干したものをさす。蝦米には特有の風味と甘みがあり、旨みにくせがないのでさまざまな中華料理使える。ご飯もの、煮込み、スープ、刻んで焼売やギョウザの具など旨み材料として重宝する。
* サッと洗って一晩水に漬けておく。* ふやけた殻が浮いてくるので残っている足や殻を丁寧に取り除く。* 戻し汁にも旨みが出ているので茶こしなどでこしてだしとしても使える。
蝦ミソを発酵させ固めたもの
主に調味料として風味付けなどに使用する。
海参ハイシェン (haishen) 海帯ハイダイ (haidai)
きんこ(干しなまこ)
なまこを茹でて乾燥したもの。黒々としてトゲのあるものが上質。柔らかく戻したなまこは、むっちりとした口当たりで美味。ふかひれと並ぶ高級中華料理材料。
* 洗って汚れを除き、たっぷりの水につけて一晩おく。* 火にかけ、煮立ったら弱火にし、30分程茹でてそのまま冷ます。(グラグラ煮立てないこと)* これを3〜4回繰り返して柔らかく戻す。* はらわたを取り、再度茹でる。* ねぎ、しょうがを入れたスープで下煮して水っぽさを取る。* 酢味のうま煮や五目スープなどに使う。
古来、中国では・・・海の高麗人参と云われていた程、滋養強壮豊富。『海の人参 → 海参』日本の関西ナマコが良品。ナマコには瀬戸内海(一部北海道)で採れる関西海参、日本海側で採れる沖子、南方で採れる婆参(象ナマコ)がある。一般にトゲのある物を関西海参、トゲの無い物を沖子と言います。日本ではこの乾製品をきんこ、またはいりこという。
昆布
海馬ハイマ 海?皮ハイジョーピー
龍の落とし子
薬膳にするとスタミナ抜群。黒い青島産・白い香港製
塩くらげ
生くらげを石炭とミョウバンで脱水して塩漬けにしたもの。大きいもので直径50cmくらい。熱湯と水で戻して前菜、和え物に使います。細切りの状態で市販されているもの(細切りくらげ)を購入すると便利。
* 流水でよくもみ洗いする。* 平ザルに広げるようにしてのせ、熱湯をやや多めに回しかけチリッとさせる。* 湯をかけて縮れたら、一度洗い一晩水につけて戻す。 戻しすぎると歯ごたえが失われてしまうので注意する。
中華料理などに用いられる食用クラゲは越前クラゲである。日本近海に発生するクラゲの中では最大で、傘の直径が1mを越すものもいる。
乾貝ガンベイ (ganbei) 乾筍ガンスン
ホタテ貝や平貝の貝柱を乾燥させたもの【水発】熱湯に浸け置き生姜、葱を足して蒸す メンマ
ラーメンの具としておなじみのですね。乾筍は、中国、台湾で採れる竹(麻竹:マージュウ)を細く切って煮て、乾燥させたものを戻し、塩漬けにして1〜2週間おいて発酵させたもの。ちなみに、「メンマ」とは、「ラーメン」と同様、発祥不明の言葉のようです。塩漬けした後、保存のため多量の塩をまぶして売られていることが多く、水でよく洗い流してから使う。
* 水にしばらく漬けて塩抜きする。* 10〜20分程茹でると特有の臭いが消え、食べやすくなる。* 市販のものでも、この「茹でる」一手間で美味しく食べられる。
干果ガングオ (ganguo) 干貨ガンフオ (ganhuo)
ドライフル−ツ 乾物 乾燥食品
干貝ガンベイ 干笋ガンスン (gansun)
干し貝柱
平貝や帆立貝の貝柱を茹でて乾燥させたもの。薄いべっ甲色で型くずれしていないものを選ぶ。平貝の貝柱は小型で江?柱(ジャンヤオジュウ)と呼び、中国では貴重な材料とされている。干し貝柱を単独で料理に使うことはあまりない。うまみを利用した副材料としての役目が大きい。大根、白菜などの野菜をよく合いうま煮やスープに使う。ほぐして焼売の具にしても美味。
* 水できれいに洗い、かぶるほどの水につけておくだけ。* 貝柱は、汁をきり、粗くほぐして使う。* もどし汁は茶こしなどでこしてだし汁などに使う。
乾燥タケノコ〔同〕玉蘭片
干蟶ガンチョン (gancheng) 干鮑ガンバオ (ganbao)
干しアゲマキガイ 干しあわび(鮑)
干鮑は、むきあわびを蒸して乾燥したもの。あめ色で白い粉がふいているのが上等品。柔らかく戻してうま煮、クリーム煮、スープなどに使う。むっちりとした食感で缶詰のあわびにはない独特の歯ごたえがある。
* あわびを洗って汚れを取り、ボウルに入れかぶるくらいの水につけて4〜5時間おく。* 戻し汁につけたまま、蒸気の上がった蒸し器に入れ、5時間以上蒸す。* 戻し汁につけたまま冷ます。* 戻し汁にも旨みが出ているのでだしなどに使うとよい。
干し鮑の中でも、一番美味しいと定評があるのは岩手県吉浜産エゾ鮑です。現在は岩手三陸沿岸(吉浜)で作られる干鮑を総称して『吉浜(キッピン)』と呼ばれます。鮑によって名前が変わり、マダカ鮑は九州五島列島産を『明鮑(ミンパオ)』と呼び、青森県産を『網鮑(モウパオ)』と呼びます。
宮燕ゴンイエン (gongyan) 牛筋ニウヂン (niujin)
燕の巣【水発】生姜、葱を足して熱湯に浸け置きを繰り返す 牛のアキレス腱【油発】低温の油から揚げた後湯でもどす
魚唇ユイチェン (yuchun) 魚皮ユィピー (yupi)
魚の唇と書くがふかひれの縁側部分、サメの口のまわりの乾燥物
戻して煮込み料理などに使用される。
【油発】低温の油から揚げた後湯でもどす
魚の皮の乾燥物【油発】低温の油から揚げた後湯でもどす 
魚翅ユィチ-、ユイツー (yuchi) 魚翅餠ユイツーピン
フカヒレ、鱶鰭(ふかひれ)、前は乾燥物が多かったが今は冷凍物の方が多い【水発】生姜、葱を足して熱湯に浸け置きを繰り返す
ふかひれは、ふか(さめ)の背びれ、胸びれ、尾びれを乾燥したもの。黒皮のついた姿のものは、茹でては冷ましを繰り返して数日かけて柔らかく戻す。その間、表面の薄皮と骨を丁寧に取り除いていく。このように手間をかけて戻したものが、高級中華料理・ふかひれの姿煮となる。
魚翅(ユイツー):中国でのふかひれの総称。排翅(パイツー):姿煮用。背びれと尾びれ部分。扇のような形でヒレの大きさ・形・厚さで値段が決まる。散翅(サンツー):スープ用。胸びれ部分。一本一本ばらばらにほぐした状態。比較的安価。魚翅餠(ユイツーピン)柔らかくもどしたふかひれを型に流して乾燥させたもの。取り扱いが楽。
気仙沼に水揚げされるサメの種類は、吉切(ヨシキリ)、毛鹿(モーカ)、青鮫(アオザメ)がほとんどです。ふかひれは、鮫から通常6ヶ所(尾・背・胸が2枚・腹が3枚・後背・尻)から切取されます。
柔らかくもどしたふかひれを型に流して乾燥させたもの。取り扱いが楽。
魚肚ユイドゥ (yudu) 金針菜ヂンヂェンツァイ (jinzhencai)
魚の浮き袋の乾燥物
たら、きんぐち、にべ、いしもちなどの魚の浮き袋を乾燥させたもの。中国では大変珍重されている乾燥材料の一つ。ゼラチン質で味はない。蒸してスープなどに使う。
油発(油で揚げて戻す方法)と、水発(熱湯につけて戻す方法)がある。それぞれ、戻った状態が異なり、熱湯で戻したほうが浮き袋に弾力が出ることから広東ではこの方法が好まれている。* 魚の浮き袋を熱湯につけ、火を止め、蓋をして冷めるまでおく。* 鍋の底に皿を敷いて浮き袋がくっつかないようにするのがコツ。* 水につけ毎日水を換えて冷蔵庫で保存で約一週間もつ。
ユリ科の萱草 (ホンカンゾウ)の蕾を乾燥させたもの【水発】水でもどす
銀耳インアル (yiner) 熊掌シオンヂャン、シオンジャン (xiongzhang)
白きくらげ
白きくらげは、中華料理の特殊材料の一つ。煮込み、スープ、デザートなどに使われる。白い寒天質の不規則なひだが集まった一つの塊で生え、黒きくらげに比べ大型。以前は貴重な食材でしたが、人工栽培が可能になり比較的安価で手にはいる。
* 水で戻してからサッと茹でる。* 石づきを取って調理する。
熊の手
熊の前足、特に右手が上等とされます。日本では、ヒグマ・月の輪熊が冷凍で販売されていますが調理が難しく、臭みも強いので、ほとんど使われません。
【水発】生姜、葱を足して熱湯に浸け置きを繰り返す